明日で授業は終了。29日から冬休みに入る。
11月から全ての授業を単独で行うことになり、いろいろとうまくいかないことが多くなった。言葉が不自由なのでクラスコントロールが難しい。だが生徒達の協力もあり、なんとかここまでたどり着けた。はっきり言って自分自身、これはいい授業だったと思えるものはなかった気がする。それでも生徒達は付き合ってくれた。そしてたくさん助けられた。出会ったころは「こんにちは。」しか言えなかった生徒が、今ではゼスチャーを交えながら私と日本語でコミュニケーションをとる。・・・若い脳みその力は恐ろしい。
日本の女子高生あてのラヴレターの添削等もした。ラヴレターを書いたこの生徒は、交流事業で本校に来校した日本のある女子高生に惚れてしまったのだ。そして日本語でラヴレターを書き上げた。めちゃくちゃな日本語だったが、彼の熱い思いが一文字一文字に宿っていた。心を込めた手書きの文字には魂が宿る。そう確信した。・・・恋の力は恐ろしい。
今年の漢字が「絆」になったということをネットで知った。3月のあの震災が、あらためて人と人との関係を見直させたのだと思う。家族を突然失った方々の深い悲しみは「時間」だけしか癒すことができないと思う。それは経験的に分かる。
今一人、異国の地で教壇に立っていて、「 絆 」という言葉の重みをひしひしと感じる。
今まで関わってきた部活動は、どれも自分が経験したことのない競技ばかりであった。だから自分は見続けることしかできなかった。そして時々、気合を入れるために声をかけるだけであった。生徒たちは自分達で練習メニューをたて、それをこなし、どんどん成長していく。人間としてもどんどん大きくなっていく。それを近くで見ていて肌で感じた。私が頼りない分、生徒達は自立していった。指示を待たない。何も求めない。自分達で考え動く。そんな姿を毎日ずっと見続けていた。「こいつらすごいな。」と心の中でつぶやくことがたびたびあった。そして練習中にも試合中にも見ていて胸が熱くなることがよくあった。
部活で関わった生徒たちだけでなく、担任をした生徒達や授業で関わった生徒達からも多くのことを学んだ。・・・今まで出会った生徒たち、みんな元気でやっているかな?しんどいことも、悲しいこともあると思うけど、全てが自分の財産と思って乗り越えていってほしいな。そのためにも健康であってほしい。しっかりと寝て、食べて、そして動くべし。
我々もドウブツなのだから・・・。ドウブツとは「動く物」と書きます。動き続ける人であってください。
年末年始は家族と韓国で過ごします。1月にはしばらく一時帰国します。
今年一年ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
2012年が皆さんにとって素敵な年になりますように。